中部デザイン協会 デザインの仕事場におじゃまします

第3回 YUPLOT造形研究室主宰 野崎悠子氏

現在YUPLOT(ユープロット)造形研究室を主宰する野崎氏は、建築に興味があった昭和27年頃、当時女性の建築家が理解されない時代であったため、東京芸大の工芸計画(工業デザン)を専攻。学生時代に神奈川県工業デザインコンペに流し台・調理台のデザインで入賞したのをはじめ、若い頃から非凡な才能を発揮。以降、工業デザイン、現代彫刻他、多彩な分野で様々な賞を受賞しておられます。

大学卒業後は出身地東京を離れ名古屋へ移り、旭丘高校(1957-1958)の非常勤講師、名古屋市工芸高校(1958-1970)の工業デザイン担当として教鞭をとっておられました。当時愛知県に芸術大学を設立しようという気運に至り、その設立にも関わりました。開学の4年後、愛知県立芸術大学美術学部デザイン専攻講師(1970-1975)、同助教授(1975-1990)、同教授(1990-1999)を勤務。その間1979年にYUPLOT造形研究室を開設、大学を退官した昨年春からはYUPLOT造形研究室の研究活動に専念してらっしゃいます。

今日に至るまで様々な作品・研究発表、講演等を行い、現在は各地域の環境アセスメントのメンバーとして、いろいろな角度からデーターを作成し、デザイナーとしての提案を行っていらっしゃいます。YUPLOT造形研究室の活動の記録が「ユープロット書架録第1集」(1998年編)として、また環境調査の資料化や活動記録がCDにまとめられており、現在もその編集作業が続いています。(ホームページを開示しているので、野崎氏の仕事内容を詳しく知りたい方は是非ご覧ください。)
http://www.ne.jp/asahi/yuplot/nozaki/

若い頃から幅広い分野で個性的な才能を発揮し、自身の世界観を確立しておられる野崎氏は、現在の職種をあえていえば「クロスオーバーメディア」だとおっしゃいます。工業デザインを皮切りに現在まで続けてきたすべての内容はクロスオーバーして関連しており、とても一言では言い表せないとも。特に環境の問題については、かなり早い時期から強い危機感を持ち、自費を費やして興味深いデーターの蓄積を行っている程です。

現代社会人の意識に対し、野崎氏は「否応ない急激な情報化時代の中では、『近くに知覚、知覚の死角、死角を自覚』の意識・・・常に飢えながら対象を見据えることも大切では」と訴えます。

今の時代、野崎氏の活動内容の必要性を社会がどこまで理解できているか。活動内容の広がりは現代の市場の概念を超えた新しいビジネスへの挑戦のようにも思われます。


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